こんにちは、
「地公のトリセツ」運営者のクロです。
今回は、
公務員の給与の決まり方について
解説します。
特に新規採用職員の方は、
「給料はどうやって決まってるの?」
と疑問を抱くのではないでしょうか。
給与の決まり方については、
【国家公務員】と【地方公務員】で、
少し違いがあります。
その違いを中心に解説しつつ、
公務員がおかれている経済的立場や、
今後の備えの必要性についても
説明します。
国家公務員は「人事院勧告」で決まる
国家公務員の給与を決める上で、
政治的影響を受けにくくするための
中立・公正な第三者機関として、
人事院が設置されています。
毎年行われる
民間企業との給与比較調査をもとに、
人事院勧告としてまとめられ、
国会での法改正により決定されます。
注意するべき点として、
人事院勧告には法的拘束力はありません。
ただ、毎年の国会において尊重され、
給与法などの改正に反映されるのが慣例のため、
実質的に給与決定に大きな影響力があります。
人事院勧告は毎年8月頃に出されており、
内容は次のようなものがあります。
・給料やボーナスの増減
・福利厚生
・職場環境の改善 など
給与比較調査の対象企業
給与比較調査の対象となる企業はについては、
人事院HPに公表されている資料(抜粋)にて、
以下のように説明されています。

引用:人事院|本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み(令和7年)
つまり調査対象となる企業は、
企業規模100人以上
ということになります。
令和6年までは、
企業規模50人以上となっていましたが、
令和7年の人事院勧告にて、
企業規模100人以上に変更となりました。
令和7年の人事院勧告内容については、
こちらの記事をご覧ください。
地方公務員は「人事委員会勧告」で決まる
一方、地方自治体においては、
人事委員会が人事院と同様の調査を行い、
人事委員会勧告により、
給与の見直し等について勧告が出され、
議会での条例改正により決定されます。
一見、人事院が出す人事院勧告とは
無関係のように感じます。
しかし、実際のところ人事委員会は、
人事院勧告の内容をふまえて、
人事委員会勧告を行います。
国家公務員の基準よりも
大きく賃上げしたり、
手当を充実させてしまうと、
国からの交付金が
減額されることもあり得ます。
そのため人事委員会勧告も
人事院勧告に沿った内容となる傾向が
強いです。
勧告と職員団体の関係
人事院勧告の背景には、
自治労の交渉活動があります。
民間との賃金格差の是正や、
物価上昇への対応など、
全国の現場の公務員の意見や要望を
人事院に伝え、働きかけています。
地方自治体においては、
各自治体ごとに組織された職員団体が
人事委員会に対して交渉・協議を行い、
実情や要望を反映しようと努めています。
自治労や職員団体については、
こちらの記事をご参考ください。
給与に反映までのタイムラグ
人事院及び人事委員会の勧告内容が
反映さえれるには時間がかかります。
勧告から反映までの流れは、
以下のようになります。
- 4月時点の民間企業の給与内容等について人事院が調査
- 8月頃に人事院勧告
- 10月頃に人事委員会勧告
- 12月頃の国会・議会にて法・条例の改正
- 増額であれば4月分からの差額が支給(差額を支給しない自治体もあるようです)
つまり、
民間では4月にもらえていた給料が、
公務員では12月以降に支給される
ということになります。
公務員の給与はインフレに弱い
最近の日本は、
インフレ(物価上昇)の傾向にあります。
しかし、
公務員の給与は後追いで調整されるため、
インフレが進行していても、
すぐに給与が上がるわけではありません。
年度途中で食料品や日用品、
電気代などの値上げしたとしても、
公務員は給料が上がっていないため、
家計を圧迫し、
実質的な生活水準は下がってしまう
ということです。
この点で、
公務員はインフレに対して不利な立場
にあります。
そのため、節税や節約、
許される範囲の兼業や副収入などが、
家計を守る上で重要となります。
まとめ
- 国家公務員は「人事院勧告」、地方公務員は「人事委員会勧告」
- 給与は国会・議会での法・条例改正で決まる
- 勧告の背景には職員団体の交渉がある
- 給与改定はタイムラグがある
- インフレでは公務員の給与は不利
- 節約や節税、許される範囲の兼業や副収入が重要
制度を知って、
楽しい公務員生活を送りましょう!






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